目が覚めた
「知らない天井だ…」
最近よく聞く言葉を口にしながら体をおこす。
見覚えのない場所。
6畳ほどの和室の中、角部屋らしく2面に窓、押入れと出入り口のみの部屋。
隣には妻が布団を被って眠っている。
窓から外を眺めてみる、かなり山の奥そうで周りに建物はない
山の急な坂道からこの建物へ未舗装の少し広い駐車場らしき場所でつながっている。
窓からの景色で4、5階位の高さの部屋だと思われる
駐車場は雑草が伸び放題で長い間手入れされていない様である。
よく見ると1台の黒っぽいセダンが止まっていて周りには黒ずくめ男達が数名程うろついている。
怪しすぎる…
「やっと目が覚めたかい」
声の方を振り向くと、いつの間にか知らない女性が2人部屋に入って来ていた。
姉妹ほどの歳の差がありそうだが似ていないので姉妹ではなさそうだ。
年上に見える方は体格が良く鍛えられた体つきをしている。
もう一人は痩せているが不健康そうな感じはしない。
(名前はわからないので、年上をたづな、もう一人をライスとしておきま
たづなは手に持っていたプラスティック製の容器を床に置きながら話しかけてきた
「アンタらにはここで死んでもらうよ」
「ファッ?」
突然の死刑宣告に思わず変な声が出た。
「逃げようとしても無駄だからね」
容器に何やら液体を注ぎながら…
なんの準備かな〜? それか、それで私ら殺すきか〜毒ガスみたいな感じ?そうなの?
「アンタらのせいで私ら酷い目にあってきたんだ、なぁ」
「…」
たづなの言葉にライスは無言で俯いたまま震えているようだ。
う〜ん…全く身に覚えがない。
「私達が何をしたというのかね?」 と、とりあえず聞いてみる。
「自分の胸に手を当てて考えてみな」 ….やっぱりわからなかった。
今のところ拘束もされていないので逃げられそうな状況ではあるが…
なぜか布団に潜ったままの妻に逃げようと囁きかけるがまるで動く気配がない。
このままだと拘束されて100%の死が待っている気がする。
何か武器になりそうなものを探しに部屋を出る。
よほど逃げられない自信があるのだろう、2人は気づいた様だが何も言わなかった。
まあ、妻が動かないので戻ってきますけどね。
建物の中に人の気配はない。内装は主に木材を使用した古民家の様な感じになっていた。
うろうろと探し回っていると木の棚の中に彫刻刀のセットを見つけた。
その中から「切り出し」の先端部分だけを抜き取り、ズボンの革ベルトの中へ差し込み隠した。
部屋に戻ると部屋を出て行く前と何も状況は変わっていなかった。
たづなはまだ容器に向かって何かをしている。時間かかりすぎだろ!
妻に再度逃げようと誘うが動きがない。いざとなったら担いで逃げよう…
などと考えていると、たづなが立ち上がり此方に近づいてきた
「さ〜て、そろそろ始めようか」
……………..
ここで目が覚めました
少し前、朝方に見た夢です
いつもは夢なんてほとんど見ないというか覚えていないのに、しっかり記憶に残っているのですよ
続きが気になる様な気もしますが、バッドエンドは嫌なので見ないようにしたいものです。
夢ぐらい楽しい夢が見たいですよね。
それではおやすみなさい。